アンチエイジングに効果的な漢方に当帰芍薬散があります。当帰芍薬散は、主薬の“当帰”と“芍薬”をふくめ、下記の6種類からなります。
芍薬(しゃくやく)植物のシャクヤクの根の外皮を取り除いて乾燥させたもので、血液の不足を補い、痛みや痙攣を和らげる査証があります。最近では、エストロゲンの分泌を促進する作用も分かっています。
蒼朮(そうじゅつ)キク科のホソバオケラ、またはシナオケラという植物の根や茎を使います。ホソバオケラからとったものを北蒼朮、シナオケラからとったものを南蒼朮と呼んで区別します。太く成長した根茎は、芳香性健胃、利尿、発汗、鎮痛などの作用があり、胃下垂や胃アトニー、神経痛、リウマチなどの治療にも用います。
沢瀉(たくしゃ)オモダカ科のサジオモダカの根。丸いお芋のような根っこで、皮をむいて使用します。利尿、止渇薬として、また、めまい、口渇、胃内停水などにも処方します。
茯苓(ぶくりょう)サルノコシカケマツホド動悸やめまい、筋肉の痙攣に効果があり、回復させます。悶えるような苦しみがある時や発作時など、抑える効果もあります。
川芎(せんきゅう)セリ科のセンキュウの根を湯通しして乾燥させたもので、血行を促進し冷え性や月経痛を和らげる作用があります。体を温めることから、入浴剤としても配合されています。
当帰(とうき)当帰の根を湯通しして、乾燥させたもので、血液を補う作用があります。昔、中国で、婦人病の妻がこの薬草を飲んで完治したところ、夫が家に戻ってきたことから、この名がつけられたと言われています。
処方する目的としては、次のような症状があげられます。
月経不順、月経痛、月経困難症、不妊症、習慣性流産、産後・流産後の不調、更年期障害、貧血、めまい、むくみ、倦怠感、頭痛、腰痛、足腰の冷え、にきび、しもやけ、しみ、慢性腎炎など。
足腰が冷えてむくみやすい人、貧血ぎみで虚弱体質の人、婦人科疾患(月経障害、不妊症、更年期障害など)がある人処方されます。
上記に挙げたように、女性の体の不調に効果があり、女性ホルモンのバランスを整える 作用をもたらすため、結果として美肌に効果をもたらします 。
当帰芍薬散が不妊症の漢方治療でよく用いられるのは、女性の冷えやストレス、胃腸虚弱、肥満や極端にやせていることなどが不妊につながる可能性が高いためです。実際に、西洋医学的な不妊治療を受けた人がなかなか妊娠にいたらず、漢方治療にたどりつく例も多くみられます。女性の体全体にかかわる問題を漢方薬で解決することで、部分的に治すのではなく本来の体の機能 を発揮するよう導いてゆきます。